4-3 導入のための試算

〇小規模

 一般的な電気料金に鑑みた場合、例えば、一般家庭に導入する太陽光発電設備のコストが1kWで約50万円であり、通常3kWの150万円程度で導入されている。太陽光発電設備の実質的な発電時間が1日の1/3の8時間程度、太陽光発電設備3kWの1日の発電量は24kWh程度になる。逆にグラビティ24は24時間稼働できるので、1kWの発電ができれば太陽光発電設備3kWの発電量と同等の24kWhが確保できる。したがって、小規模モデル1kWの導入を150万円以下とすることで、同じ発電量の太陽光発電設備と比較して設備費用としての費用対効果が期待できる。

 また、太陽光発電設備の設置面積は1kWで約10 m2になる。太陽光発電設備の場合発電量に応じて単純に設置面積が増えていくため、3kWで約30 m2となり、300kWで約3000 m2になる。対して、グラビティ24の場合、設置面積は1ユニット100 m2がまず必要になるが、ユニット内の発電部分の数を増やす、ユニット単位で連結していくことで、発電量が増やしても設置面積は単純倍増しない。例として、ユニット内の発電部分の数を5ヶとして、30ユニット連結した場合、設置面積は太陽光発電設備の300kWと同じ3000 m2になるが、発電量は1kW×5ヶ×30ユニット150kWとなり、太陽光発電設備450kWと同等の発電量が確保できるため、同じ発電量の太陽光発電設備と比較して設置面積としても費用対効果が期待できる。

 あくまで、一般的な電気料金や太陽光発電設備に鑑みて上記のように述べたが、本来はこれから本格化するであろうEVやドローンによる輸送に対して、バッテリー充電ができる充電ステーションというインフラの整備を導入目的としているため、広さだけがある何もない場所で充電ステーションを設置する場合においては、24時間、確実に発電することができるグラビティ24は、太陽光発電設備を導入するよりも発電所から送電線を敷設してくるよりも十分費用対効果が期待できる。加えて、市場規模としては未知数ではあるが、世界規模で考えればかなり大きいものになることが予測できる。

〇 大規模

 ガス火力発電設備100万kW級の建設費用はおよそ1000億円である。これは、主機や周辺補機類、建屋等を含んだものであり、発電機出力1kWあたりに換算すると約10万円となる。原子力発電設備100万kW級の建設費用はおよそ2500億円である。発電機出力1kWあたりに換算すると約25万円となる。(出典:『第5章 発電所の建設費』東京都環境局、『建設費ベースで比較する 原子力発電所とガス火力発電所』エネプレ)

 また、ガス火力発電設備100万kW級の設置に必要とされる敷地面積は約10万m2であり、原子力発電設備100万kW級の設置に必要とされる敷地面積は約40万m2である。

 対して、グラビティ24の1ブロック当たりの発電能力を1000kWとして、その1ブロック当たり設置面積は約200 m2である。ガス火力発電設備の敷地面積と比較すると、単純にあてはめた場合500ブロックの設置が可能である。また、グラビティ24はその構造上、ブロックを上下に重ねる多層構造化ができるため、半分の敷地で同じ発電量を確保することが可能である。原子力発電設備の敷地面積では、平面で2000ブロックの設置が可能である。

 これらより、グラビティ24は1000kWモデルを1000ブロック連系させることで100万kW級相当の発電設備が5~10万m2の敷地面積で構築することができる。1ブロック当たりの単価を1000万円以下に抑えることで、100万kW級相当の発電設備の導入に対して1000億円以下になることが予測され、設備費用においても敷地面積においても費用対効果が期待できる。

 現状、日本において火力発電設備は、全体で約1.5億kW分の設備容量が存在にしている。その中で冒頭でも述べたが、2030年度には石炭火力発電設備で2割(1,200万kW)、ガス火力発電設備で3割(2,650万kW)、石油火力発電設備で9割(約1,950万kW)が経過年数による入れ替え検討対象となっている。また、現在停止中である原子力発電設備は、合計で約4400万kWの設備容量がある。つまり、その入れ替えだけでも約1億kW分の設備容量が必要であり、市場規模として10兆円程度ある計算になる。



ページの先頭へ